隠れコロナ感染者数予想

2020-04-27 オフ 投稿者: 所長

 海外のサンプリング抗体検査で14%陽性だった、とか、慶応大学病院のPCR検査で6%陽性だった、という情報がある。これについて考えてみた。

ニューヨーク・ドイツの抗体検査

 抗体検査は「抗体がある人」を調査するので、現在の感染者だけでなく完治済の人も陽性になる。そのため、知らない間に感染して治ってた人も含めて調べるもので、街中で適当なサンプリングで1000人くらい調べればその都市の感染状況が概ね正しく推定出来るというわけだ。

 以下の情報がある。

米ニューヨーク州のクオモ知事は23日の会見で、州内で無作為に選んだ3000人に新型コロナウイルスの抗体検査を行った結果、14%近くの人が抗体を持っていることがわかったと発表した。

新型コロナウイルス感染症の感染者が多数発生したドイツのある町で住人の血液を調べたところ、14%がすでに抗体を持っていることがわかった。

 このことから、日本より検査数が多いドイツやニューヨークでさえ、検査で発見された感染者数の10倍程度は「知らない間に感染して治ってた」人がいる。日本ではまだこのような調査をしていない。

 

日本のサンプリング調査

 日本で症状の無い一般人に検査をした唯一と思われる情報は慶応大学が行ったPCR検査。こちらは「現在感染しているかどうか」の調査。

新型コロナウイルス感染症以外の治療目的で来院した無症状の患者67人にPCR検査を行ったところ、4人(5.97%)が陽性者だった。

・サンプリング数が少なすぎる
・院内クラスターの可能性
・通院していることから、一般の集団とは異なる属性の集団である(現時点で調子が悪いとか、既往症がある)

という理由で、すぐに鵜呑みにすべきではないと思う。

 これを根拠に東京は6%が陽性!もう滅亡する!と言っている人もいる。しかし東京都の実態がPCR6%陽性ならば、半分くらい完治していると考えると、ニューヨークの抗体14%陽性と同等と言える。ただ、重症者・死者がニューヨークより少ないのは間違いない事実なので、矛盾してくる。だから慶応大学病院の結果は偏ったデータだと思う。

 さっさと東京でも抗体検査のサンプリングをやれば済む話なのだが。

隠れ感染者は大した問題ではない

 まずは東京都の感染確定者は人口の0.1%以下だが、隠れ感染者が6%いるとして、感染確定者と隠れ感染者が同様の感染力を持っていたら、「感染経路不明」が6割とか7割の水準で収まるはずはない。

 また、「感染者の感染力は発症の前日あたりが一番強い」という調査結果があり、感染初期や治りかけは人に移す力が弱いとされている。無症状感染者からの感染力に関しての正確な調査データはないと思うが、症状有りの人と比べてウイルス量が低く、咳もしないので、大分マシである可能性は高い。

 要するに「14%も隠れていてヤバい」というよりは、「概ね無害(若干有害)で、かつコロナに耐性がある戦士」が誕生しているようなものと考えていいのではないか。「(若干有害)」については社会全体の対策で十分防げる範囲だと思うので、隠れ感染者を全員見つける必要はないと思う。

 但し日本には「症状があるが検査が出来なくて隠れてる感染者」がそれなりにいることは事実だろうから、東京の実情は悪めに見積もって、こんな感じではないかと予想する。

3000人:感染確定者
3万人:症状があったが検査せず(して貰えず)、そうこうしてる間に治った
30万人:症状が無く治った(概ね無害)

真ん中の段の人について検査を拡充し明らかにすることには反対ではない。下段の人まで全部明らかにしようとするのは反対である。というか不可能。